日 時 題   目 出  演

H 10. 10. 28

JAZZ FROM NEW YORK
リッチー・バイラーク (ピアノ)
クレガー・ヒュプナー (ヴァイオリン)


バイラークのリッチな夜
細木ユニティ病院精神科部長  弘井正

 28日はピアノのリッチー・バイラークさんとバイオリンのグレガ−・ヒュープナーさんのジャズ音楽を楽しんだ。ニューヨークからの贈り物という、華々しいタイトルのもと、緊張しドレスアップした入院患者さんや、たくさんの院外のお客さまと一緒に特別の夜を過ごした。
 日ごろ高知ジュニアシンガーズを細木ユニティ病院で毎週指導されている向原寛先生も、司会者として、熱を込めてジャズの心について、バイラークさんに言葉でも説明してもらえるように迫った。答えは、より多く音楽に現れていたと言ったほうが、最近とみに増えている病院周辺の音楽通には聞こえがいいだろう。
 「枯れ葉」やYou dou't know what love is のスタンダードのバイラークさんの音の膨らませ方や、バイオリンの甘さ控えめの明るい音色は、上品なショートケーキのようだった。
 曲名もない、その場限りの即興の実演があったのだが、バイラークさんの弾きはじめた短いリズミックな音列が滑らかな線になり、それをヒュープナーさんが追い、絡まって、予期されぬ響きに出会ったりしながら、曲を紡いでしまったのには言葉がなかった。
 言葉と音と、おまけにカメラに向かっておどけてみせたりのサービスもしてくれた。この時、右手でちょろっと弾いたメロディが、なんとアメリカの人気番組だった「トワイライトゾーン」のテーマであったり、演出もしてくれる。
 舞台上のスタンウェイとタペストリと、その間に立ったヒュープナーさんはとても絵になっていて、これと病院の6階から見る夜景なんて、とってもニューヨークしていたもんだと思う。
 最後は「荒城の月」を皆で歌った。バイラークさんとヒュープナーさんの伴奏という、豪華な向原先生のトリックに酔った。同時通訳なんて難しい役をしてくれた心理士の木戸晶さん、ご苦労さま。
 ステージの後、坂院長とバイラークさんを呼んだ人たちが、バイラークさんを囲んで遅い食事をしたそうな。バイラークさんは、坂院長に「また細木ユニティ病院に来ます」と言ったというのだが、本当だろうか? 単に坂院長は酔っぱらって夢を見たのだろうか? 夢の続きを見させてくれるのだろうか。