日 時 題   目 出  演
H 14. 8. 1
ウルマーカンマーアンサンブル2002
ウルマーカンマーアンサンブル
ユリウ・ベルトーク (第一ヴァイオリン)
磯村 みどり (第二ヴァイオリン)
村 寿彦 (ヴィオラ)
ヤノシュ・ユリネック (チェロ)
中山 敬子 (ピアノ)


ドイツ・ウルム市から情熱と感動の波
ボランティア  高坂朋子

 8月1日に、細木ユニティ病院で行われた「ウルマー・カンマー・アンサンブル」は、バイオリンのベルトークさん、チェリストでピアノもフルートも演奏してくださったユリネックさん、バイオリンとビオラの磯村ご夫妻が奏でてくれた素晴らしいコンサートでした。
 最初の曲、バッハの「G線上のアリア」の後、ベルトークさんのバイオリンのG線が切れるというハプニングもありましたが、急きょ、ユリネックさんが演奏したバッハの「チェロソナタ」、ヴィヴァルディの「四季より『夏』」などの演奏に皆が聞きほれていく様子がよく分かりました。
 ベルトークさんは「院内コンサートの温かい雰囲気が好きだ」と言います。
 ユリネックさんは「普通のコンサートで演奏しているときより聴衆を身近に感じる。何より患者さんが“耳”だけでなく、“体全体”でわれわれの音楽を聴いてくれていることが分かる。“聴く”のみではなく、“感じる”ことを彼らは自然に行っている。音楽は本来そういうものだと思う。彼らは私たちの演奏に体を動かしたり、目をつむって気持ちよさそうにしていたり、真剣な眼差しで聴き入ってくれたりしていた。音を奏でる私たちに対して感動をダイレクトに伝えてくれていることがよく分かり、とても新鮮だった」と語ってくれました。
 磯村さんは「最後の合唱は聴いていて、弾いている自分たちも感動できる」と言います。
 彼らの素晴らしい演奏の源泉はどこにあるのでしょうか?努力、才能、高い技術はもちろんのこと、磯村さんのカンマー・アンサンブルを継続しようという情熱、ベルトークさんの聴取や支援者に対する感謝の気持ち、ユリネックさんのいかなる状況からでも「喜び・楽しさ」を見つけようとする姿勢なども私たちに感動を与えてくれる大きな原動力だと思います。
 ユリネックさんは、高知に滞在中、念願のホエール・ウオッチングをしました。その際、彼は自分で幾度も鯨を発見することができました。「職業柄音に敏感なせいか、鯨が発する音波のようなものを感じたような気がする。そうすると、彼らが出てくるんだ」と言います。鯨の音と姿はユリネックさんを感動させました。
 私たち人間も知らぬうちに“音”を奏でているのかも知れないな、と思いました。その“音”が声になって出て、結果、最後に皆で歌った「ふるさと」の伸びやかさと感動になったのかもしれません。